2.日本公認会計士協会も監査を受けている

会計監査の実態動画セミナー

 IRに関しては非常に消極的でホームページを見てもなかなか見つけられないです。すごく見つけにくいところに隠してあるのです。業績が悪い年は、短信のような報告を出すのですけれども、印刷できなくなっていたりします。ディスクローズに対して、超消極的な営業開示なのですけれども、皆さんに対してはきちんとディスクローズしなさいというふうに指導をしているということもあります。
 これによって、業績は分かってくるのです。有限責任化して、決算短信のようなものが出ていますから、彼らの業績は明らかになっています。直近は、だいぶ利益が出るようになっています。2009年度、2010年度辺りで業績はかなり悪化をしていて、その理由は人の取り過ぎです。人件費率が70パーセントから80パーセントぐらいなので、もう人切りしかコストカットできないのです。大手の監査法人のコストは、ほとんど人件費です。人件費といっても大きく分けて、通常は、給料と賞与、あとは退職金が多かったのです。パートナーの退職金が非常に多かったので、これはかなりカットされました。実際に、正直言ってあまり働きの良くないパートナーは早期退職でかなり辞めていきました。退職金制度もかなり悪くなりました。売り上げはやや右肩下がりで、今下がっています。やっと利益が出る体質になってきました。ここ3年から5年間ぐらい、結構彼らなりにがんばってリストラをしています。なので、待遇は非常に悪くなっています。

 これはどこの会社でも同じようなものですが、入ってから1年目から5年目ぐらいの会計士の人たちは、はっきり言って弊害なのです。文句言わずに寝ずに働いていろ。結構あるではないですか。皆さん監査対応をやられていたら分かると思うのですが、なぜそのようなチマチマしたことやっているのと思われることがあると思います。しかし、やらなければいけない部分が結構あるのです。誰かがどこかでやらなければいけないのです。これは、1日来ると30万円ぐらいくださいというような給料の高い代表社員の先生がやっていると、皆さんもいい迷惑なので、もう少し単価が安い人にやってもらわなければいけないのです。だけれども、かつては若い人たちもそれほど人数がいなかったので、めちゃくちゃ働いていました。いろいろな会社に行って、いろんな経験をしました。もっとリアルな話をすると、やはり結構残業代がもらえたのです。もちろん、5時間残業したから5時間丸々もらえますかというと、そこまで平和ではなかったですけれども、5時間したら3時間分ぐらいはもらえました。そんなにブラック企業ではなくて、普通の会社並みではないかと思います。ただ、今は、ほとんど残業代は出ないです。そこまでブラックではないです。多くの場合は残業させないのです。できないのです。