3.夜遅くまで監査をしてしまう理由

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 もしかすると、皆さんの会社で監査に来られている方は、結構遅くまでいるという方もおられるかもしれません。そういう方いらっしゃいますか? いまだに午後11時や午後12時ぐらいまでいて、経理でも1人残しておかないとつらいというようなことは、ありますか? どの会社かなどは聞きませんので、手を挙げていただければと思います。顔色変えていただいてもいいです。うちはそうだという方、一応いらっしゃらないということでよろしいですか? 少ないということですね。1人、2人だと手を挙げにくいと思います。僕が1年目から5年目だったころは普通でした。決算の監査をやっている期間に残業しないなんて、あり得ないわけです。絶対に終わらなかったです。人数も少なかったから。変わったのです。その結果、皆さんにとって、結構シリアスな変化が起きています。監査法人の構成メンバーの監査法人の社員、職員はリストラの結果、やや右肩下がりで下がっています。少しずつ人数が減ってきているのです。それで、人件費を下げるという部分があります。シリアスなのは、その構成比なのです。言い方は悪いですが、老人というか、そちらのほうからも少しずつ受けていますので。それで若い衆は試験制度が、比較的試験の内容が下がったということもあって、比較的試験に受かるのです。ただ、監査法人に就職するのが厳しいですけれども、その分入って1年目から4年、5年後ぐらい。要は、どうやって分けているかというと、公認会計士かそうでない人で分けているのですけれども。名刺に公認会計士と書いている人は、違法で表示していない限り、最低3年間実務経験があるはずなのです。

3年たってから試験受けて、合格発表まで待って印刷するので、ようやく名刺に公認会計士と刷れるまでには、多分、最低3.5年から4年弱ぐらいかかっているのです。だから、一番若い公認会計士でも、試験受かってから大体4年間ぐらいたっているはずなのです。それで、一発で受かる人ばかりではないので。平均取ると多分5年間ぐらいです。最低5年ぐらいは経験のある人が公認会計士です。公認会計士と書いていない監査法人に勤めている方というのは、大半はそういう感じです。5年間ということなのです。5年は経験があるだろうと思われる公認会計士と、5年は経験ないと考えられる非公認会計士では、非公認会計士のほうが多くなってしまっています。だから、皆さんの会社に会計士の先生が何人来られているか分かりませんけれども、例えば5人来られているとします。5人来られていると言っても、上のほうのサインされる大先生は年に何回かしか、そもそも来ないじゃないですか。そうすると、現場に来られる方が3人いらっしゃるとして、1人公認会計士だったら、結構ラッキーです。あと2人は公認会計士でもない。ですから、別に資格がどうのこうのということではなくて、全体の構成比がそういうふうになってしまっていますので、平均像のまま皆さんのところに人を送り込めば、半分以上の方は経験があまりない方しか行けないのです。今、そういう構造になってしまっています。かつては違いました。その割合はどんどん非公認会計士のほうに、シフトをしてきています。